こんにちは。アソビュー!プロダクト開発チームでプロダクトマネジャーを担当している矢野です。
1月22日に開催されたCEC TOKYO(カスタマーエンゲージメントカンファレンス)に参加してきましたので、 社内共有も含めてテックブログにイベントレポートを書きたいと思います。
この記事は主に、マーケティングやカスタマーサクセスを業務にしている人向けの内容です。 多くのセッションに参加しましたが、個人的に学びの多かったセッションに絞ってレポートを書いています。
世界の“Customer Engagement”の潮流
Repro 平田氏 Amplitude 米田氏、Mr Jeferry Wang氏 Burger King Mr Preston氏
Amplitudeとは?
ネクストユニコーン。 エンジニア30人体制で、アプリ内のデータ、行動分析のしやすさを追求したプロダクト。 今回のバーガーキングのアプリに導入済みで、今回のセッションでAmplitudeの活用事例をお話いただきました
バーガーキングのエンゲージメントの考え方
▼ ターゲットはどう定義してるのか?
バーガーキングのロイヤルカスタマーはいない。マックでもレストランでも行く人がターゲット。 オンラインで注文できることで、デジタルユーザー化していくことを目指してる。
▼ バーガーキングのマーケティング活動について
アプリで取得している情報は
- 行動ログ
- 位置情報
- 広告計測データ
⇒精度の高いターゲティングが可能になるため
▼ カンヌライオンズ2019を受賞したプロモーションの裏側
以前のアプリにはクーポン配布しかなかったが、新アプリからオンライン注文、決済ができるようになった。 オンライン注文、決済が新アプリでできることを認知してもらうためにプロモーションをおこなった。
▼プロモーションの内容は?
マクドナルドの店舗の半径600フィート内にはいると、ワッパーのクーポンがダウンロードできるという内容。 プロモーション詳しくは記事参照 bizseeds.net
▼ バーガーキングのマーケティング施策について
エンゲージメント評価(NSM ノーススター・メトリックス)を設定する
ユーザー毎のデジタルトランザクション数(つまりエンゲージメントも高いという裏付け)と設定
KPIの設定方法
ノーススター・メトリックスを最大化するためのKPIの落とし方はAmplitudeが定義したフレームワークを使って以下のように定義
- 広がり(ユーザー数)
- 深さ(エンゲージメントレベル )
- 頻度(再訪頻度)
- 効率(タスク完了までの速度)
それぞれのKPIに応じた施策
- 広がり(ユーザー数)→ファネルコンバージョンの向上
- 深さ(エンゲージメントレベル )→PUSH通知
- 頻度(再訪頻度)→モバイルオーダーに特化したクーポン配布
- 効率(タスク完了までの速度)→フリクションレスペイメントサービス導入
ノーススター・メトリックス 最大化のためのグロース運用
- ノーススター・メトリックスを向上させているユーザー行動の特徴を分析する
- ノーススター・メトリックスを向上させるマジックナンバーを求める
- カスタマージャーニーから施策実行箇所を求める
いかに施策を早く回せるか?が重要。 バーガーキングでは学習回数を増やすことを意識して運用したそうです。
▼ マジックナンバーの見つけ方
マジックナンバーとは?
アプリ内で特定の行動をするとリテンションが上がる数値等
マジックナンバーの見つけ方?
性別、年齢などのデモグラデータだけではターゲティングが不完全だから、 アプリ内行動でセグメント化すると、良いインサイトが取れるとのこと。
たとえば、アプリ内の行動で成果のでている機能を特定する。 マジックナンバーが上がる機能を特定し、利用頻度が高くなるようにアプリを改善している
▼ 良いプロモーションは?
クラスターごとにプロモーションを分けて行っている。 たとえば、3ドルで反応するクラスター、2ドルで反応するクラスターなど、クラスターにあったキャンペーンを実施するなど パーソナリゼーションを活用し様々なタッチポイントをつくること。 コンテンツベースのパーソナリゼーションが有効
このセッションで学びまとめ
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- 囲い込みではなく、マインドシェア
- マインドシェアを勝ち取るマーケティング施策の実行
- 獲得からリテンション
- 獲得はコストが高い
- パーソナリゼーションによる、エンゲージメントの高いプロダクトを提供する
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2020リテールビジネス最新予測!
株式会社ビジョナリーホールディングス 川添氏 コメ兵 藤原氏 FABRIC TOKYO 森氏 アスクル輿水氏
▼ リテールビジネスの課題
- 商業集積地の家賃が上がる
- 人件費の高等
→かわらない売上、コストの増加
いままで →いい場所にお店を出店する
これから →デジタル空間の中での集客と投資 ものを販売するお店はつくらない
▼ ケーススタディ
■コメ兵
店舗規模を縮小し、買取機能と、購入前の試着機能をリアル店舗で提供 オムニチャネルは物流の話 余剰在庫から物流への投資にシフト お客様がほしいときにお店に商品がある状態を作れれば良い 予約時点が一番欲しい状態、1週間後だといらないと感じちゃう。物流はUXで非常に大事
■ Fabric tokyo
リアル店舗のあり方がかわってきた。売り場ではなく、体験の場、サービスの価値提供の場。
Fabric tokyoでは全組織をデジタルネイティブにしていっている。 小売はサービス化していく(RaaS retail as a service) 弊社では、体型変動の保証を月額390円で何度でも対応するサブスクを開始した。
昨年やった施策としてリピート施策に振り切った カスタマーエンゲージメントを取り組んだ結果、新規会員も自然に増える。 なぜなら、リファラル、口コミから新規会員につながるから 今年もカスタマーエンゲージメント高める施策に振り切る。
今までの小売 →売ることがゴールだった
これからの小売 →関係性の構築
このセッションでの学び
購入から配送までもUXの一部 UXとして大事なことはお客様の時間を奪わないこと
まとめ
- 新規獲得からリテンションに施策の優先度がシフトしてる
- リテンションを上げるためにはエンゲージメント施策が大事
- エンゲージメントを高める手段として、パーソナリゼーションを活用したターゲティングが必要
- ターゲットのセグメントはデモグラ属性では不十分。アプリ内の行動をもとにセグメント化すると効果が高い
- ユーザーから時間を奪わない。最短で目標を達成できることをUXとして盛り込む
最後に採用の宣伝をさせてください
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