アソビュー Advent Calendar 2025の20日目(裏面)です。
アソビューでエンジニアリングマネージャーをやっている竹内です。 今回は私自身がコーディング以外でのLLM活用の第一歩を踏み出せた理由について書こうと思います。
背景
皆さん御存知の通り、ChatGPTをはじめとしたLLMが登場し実業務での活用が進んできています。 私もコーディングする際に主にCursorなどを使っていますが、コーディング以外で活用するというのはChatGPTやGeminiにチャットでエラーの調査やテキストの翻訳といったぐらいでした。
LLMをもっと活用したいとは思っていましたが、活用のきっかけが見つからなかったのでなかなか一歩が踏み出せませんでした。LLM活用に及び腰になっていたのかもしれません。
そんな自分が、あることをきっかけに一歩進めたことがありました。
1. 社内の事例を見て変わった:外部記憶装置としてのイメージ
CPOの横峯さんが、Google Meetが自動で文字起こしをしてくれる議事メモをPCにダウンロードしてLLMで必要に応じて後から情報を取り出しているという話を聞きました。横峯さんからどんなことをやっているかの説明があったおかげで、会議で話した内容が自分の外部記憶装置に保存されるようなイメージを持てたのです。
私自身は、手書きの決定事項や議事メモなどは当然残しているのですが、すべての会議でそうしているわけではありません。また、あとから見ると意図がわからなくなり、思い出すことが難しいこともあります。
それが、議事メモとしてPCに全て記録されLLMでアクセスできることに大きな利便性を感じました。つまり、これまで頭の中に記憶して欲しい情報を都度思い出していたものが、PCに記憶されLLMに聞けば良いということです。
図で示すと以下のようなイメージです。

これは自分にとって大きな気づきでしたし、自分にもできそうだと思えました。
これが自分にとって、LLMを活用して自分の仕事を改善する最初の一歩になりました。そして、この改善を行うためのスクリプトもLLMに書いてもらい、開発以外での様々な業務も改善するようになりました。
ちなみに、横峯さんはLT会でこのLLM活用について発表してくれたので非常にありがたかったです。アソビューではプロダクト開発に関わるメンバーそれぞれが色々なチャレンジをしていて、それをLTで発表したりするのでとても刺激を受けますね。
2. LLMでスクリプト作成:実際に体感することが大事だった
議事メモの収集を効率的に行うために、議事メモをPCにダウンロードするスクリプトをCursorに作らせました。スクリプトを書かせてみると驚くほどさくっと作成できました。Google Calendar APIとDrive APIを使ったPythonスクリプトで、Google Meetイベントに添付されている議事メモをダウンロードするものです。
APIキー等を設定すれば特に問題なく動きました。なんなら、ステップバイステップで環境設定や初期設定するスクリプトまで、Cursorが用意してくれたほどです。 ダウンロードした議事メモはPCにテキストとして保存しています。そして、私は議事メモを使う際にはCursorを使って内容について質問しています。
ちなみにスクリプトの利用イメージは以下のようになっています。

LLMに指示して、自動ダウンロード機能や、重複ダウンロードを防ぐ仕組み、日付別にディレクトリを作成する機能なども追加していきました
簡単なのは多くの人がわかっていると思います。LLMにコードを書かせれば、ある程度のものは作れます。しかし、私にとっては実際に体感することが大事だったのです。
実際に体験してみることで、LLM活用の第一歩を踏み出すことができました。スクリプト作成の速度、修正の容易さ、そして実際に動くものを作れたという実感。これらを体感することで、LLM活用への心理的なハードルが下がりました。技術的な詳細は他のブログに譲りますが、重要なのは実際にやってみることです。
3. 実際の活用:データを増やしていった
スクリプトができたら、実際に使ってみました。欠席した打ち合わせのサマリをLLMで確認したり、いろんな打ち合わせで議事メモを取るようにして、データを増やしていきました。
エンジニアリングマネージャーとして、毎日複数の会議に参加します。10月から11月までの約2ヶ月で、200件以上の会議の議事メモが蓄積されていきました。
外部記憶装置として機能し始めた実感がありました。会議の内容を後から振り返ったり、特定の話題について質問したりできるようになったのです。例えば、「先週のスプリントプランニングで話し合った内容を教えて」と質問すると、関連する会議の議事メモから情報を抽出してくれます。データが増えれば増えるほど、LLMに質問できる範囲が広がり、より有用になっていきました。
4. 活用の広がり:要件整理と採用面談
徐々に活用が広がっていきました。今後開発する要件についての打ち合わせ議事メモからドキュメントを生成し、シーケンス図をMermaid形式で出力も簡単にできました。
採用面談でも議事メモを取るようにしました。もちろん、候補者には許可を得ています。採用面談記録を残す際に活用して、時間短縮ができました。また、面談にも集中できるようになりました。
細かいところで言うと、テックブログのネタ探しにも使えました。このブログもLLMにネタ候補を出してもらったうちの一つです。
最初は会議の議事メモをLLMで読めるようにするだけでしたが、活用の幅が広がっていきました。
今後追加したいこととしては、自分自身の情報や自分のアウトプットしてきたものをインプットデータとして成果物に反映させたいなと考えています。例えば要件をLLMにまとめさせてドキュメントもアウトプットしてもらっていますが、自分だと書かないような内容でアウトプットしてきます。ある程度はしかたないのかもしれませんが、もう少し自分がアウトプットする内容に近づけたいなと思っています。これにより、レビューする時間が減るだろうということと、自分が作成したという感覚がより得られるのではないかと期待しています。
最後に
LLMを使いこなしている人には当たり前のことかもしれませんが、自分にとってはLLMを活用するための入口の一つとして良かったと感じています。
LLMを触りたいが悩んでいる人へのメッセージとして、身近なところから始められること、実際に体感することが大事だということを伝えたいです。技術的なハードルはそれほど高くありません。重要なのは、活用のきっかけを見つけ試してみることです。
誰かの何かのヒントになれば幸いです。
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