うまく伝わらないことを悩む。をやめて、まずは知ることから始めよう

こちらの記事は アソビュー! Advent Calendar 2024 の24日目(裏面) です。

みなさんメリクリ🎅
アソビュー株式会社 @tkyshat です。

自分はちゃんと伝えてるつもりなんだけど、相手にはどうもちゃんと伝わっていない。
めっちゃ褒めたつもりなのに、そういう風に捉えてもらえなかった。逆も然り。

というような、コミュニケーションをする上で歯車がうまく噛み合わない経験。会社・チーム・家庭内など組織内では頻繁に起きていて、その度に「なんで伝わらないんだ...」って悩んでるあなたに朗報です。

こちらの記事では、そもそも伝わらないという前提に立って悩むのやめて、無理に伝えようとするのではなく、まずは相手のことを知ることから始めよう。という話を理論からやんわり紐解いていきます。(コミュニケーションを諦めよう、という話ではないのであしからず)。

Managerial Communication for Organizational Development という書籍のChapter2をベースに個人の考えを書いています。ぜひ原文も読んでいただけるとより理解が深まるかと思います。 www.oreilly.com

今回取り扱うコミュニケーションについて

一口にコミュニケーションと言っても、いくつかに分類できます。

  • 自己内コミュニケーション : 自分自身の中で発生するコミュニケーション
  • 対人コミュニケーション : 2人で行うコミュニケーション
  • グループコミュニケーション : 3人以上の人が関与するコミュニケーション
  • 組織コミュニケーション : 異なる強みを持つが共通の目標を持つ人々の社会的グループでのコミュニケーション
  • 異文化コミュニケーション : 文化についての知識と理解が必要なコミュニケーション

今回は2人で行う対人コミュニケーションに絞って考えていきます。

コミュニケーションのプロセスモデル

こちらの項目はプロセスモデルに関する簡単な解説になるため、図だけサラッと見て飛ばしていただいても構いません。
下図は、対人コミュニケーションプロセスモデルのShannon–Weaver modelです。

MCモデル
情報が発信されて受信されるまでに、様々なプロセスを経ておりこれを見るだけでも「相手に自分が伝えたいこと理解をしてもらう」ということの難易度の高さがうかがえるかと思います。

Organization Culture ~組織文化~

組織文化は価値観、慣習、伝統、規範などの共有された要素から成り立っていて、組織の目標達成に向けた行動を促進するものです。
組織に所属する人は組織文化を通じて相互作用し、コミュニケーションを通じて文化を広げていきますが、組織内にサブカルチャーが存在し、これが目標とずれるとコミュニケーションに支障をきたすことがあります。

Situational Context ~状況によるコンテキスト~

コミュニケーションが行われる相手や、コミュニケーションを達成するために選ばれるチャネルを決定する要素。性別、年齢、文化的違い、部下、同僚、上司との関係の有無が含まれます。

Information Source ~情報源・発信者~

コミュニケーションが始まる起点となる人

Encoding ~エンコーディング~

発信者はメッセージを受け取る人のことを考慮したうえで工夫して発信します。
相手に対する知識が多いほど、コミュニケーションが容易になります。

Message Channel ~伝達手段~

メッセージが伝わる媒体のことです。メール、チャット、電話、SNS、対面、会議、などがチャンネルの例です。チャンネルの選択は、受信者が情報を必要とする時間、情報の機密性、コミュニケーションを行う者同士の上下関係、場所、性別、文化、受信者の教育レベルによって決まります。
SlackでもDMかPrivate ChannelかPublic Channelを迷うことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

Decoding ~デコーディング~

コミュニケーションを受け取った人は、発信者がエンコードしたようにメッセージをデコードします。
しかし、メッセージをフィルタリングする異なる「スクリーン」を持っています。デコードする際には、自分の考え方に基づいて受け取ったメッセージを解釈し、翻訳します。
発信者と性質や考え方が似ていればいるほど、メッセージは意図した通りに理解されやすくなりますが、異なるほどデコーディングにおいて誤解が生じる余地が増えます。

Destination ~宛先・受信者~

メッセージを受け取り解釈する人

Barriers ~障壁~

コミュニケーションを妨げる要因となる、身体的・心理的な問題や、文化的・教育的な違い。
発信者と受信者が障壁に対する同じ認識がないと、うまくデコーディングとエンコーディングできずに認識齟齬が生まれやすくなります。

コミュニケーションの難しさ

というように、1:1の対人コミュニケーションだけでもこれらの多様かつ複雑な要因によってコミュニケーション障害に陥ってしまいます。普段行っている雑談や会議などでみんなと認識がうまくあっているのを感じると、奇跡のように思えますよね。
2024年12月22日にM1グランプリを見ていましたが、芸人さんは本当にすごいです。一方通行のコミュニケーションとはいえ、1:多のコミュニケーションにも関わらず、短時間で認識のレベルを揃えてプロトコルを合わせて違和感の歪で笑いを取る。まさに達人芸だなと震えました。

では我々はどうするのか

上述したとおり、コミュニケーションは本当に難しいです。そもそも伝わらないものです。なので、わかりあえないという前提に立ったうえでまずは当人同士ができる限り障壁を無くせるよう、「対話」して少しでも相手のことを「知る」ところから始めましょう。

仕事量が多くて大変そうにしている人に話を聞いてみると、仕事は大変だけど実は今の仕事めちゃくちゃ楽しくてもっと新しいチャレンジをしたいと思っているかもしれません。最近テンション高くてガンガン成果を上げている人に話を聞いてみると、実はランナーズハイのような状態で倒れる一歩手前。みたいなこともあるかもしれません。

まずは1on1を見直してお互いのことを知ってみませんか。
1on1が業務の進捗確認だけになってしまっていないか、まず下記の9ボックスで確認してみてください。

すりあわせ9ボックス
ref : 世古詞一著『対話型マネジャー 部下のポテンシャルを引き出す最強育成術』

最後に

アソビューは成長中の組織ですので整っていないところも沢山ありますが、メンバーとして・組織として一緒に成長していきたい方を大募集しています!
カジュアル面談もありますので、少しでも興味があればお気軽にご応募いただければと思います。

www.asoview.co.jp