アソビュー! Advent Calendar 2022の4日目です。
QAを担当している青柳です。
アソビューではプロダクトの品質を向上させるために、品質管理系のドキュメントを有効活用しています。 前回の記事では品質計画書のご紹介をさせていただきましたが、この記事では他のドキュメントについてご紹介できればと思います!
ドキュメント一覧
プロジェクトの規模、内容によって作成するドキュメントは異なりますが、基本的に作成するドキュメント一覧となります。
- 品質計画書
- 質問リスト ←今回ご紹介するドキュメント
- テストケース
- 進捗管理表
- スケジュール表
アソビューにおける質問リスト
QAで活用している質問リストは、テスト設計時の仕様に関する質問やテスト実施時に発生した挙動・仕様に関する質問などをまとめたものです。基本的にはQAメンバーからの質問になっていますが、開発メンバーからPMへの質問であったり、仕様確認のやり取りとしても活用してもらっています。
アソビューにジョインしたばかりの頃はSlackで都度質問していたのですが、スレッドが長くなってしまう、抜け漏れが出てしまったため、スプレッドシートでまとめる方針になり、生まれたものが質問リストになります。(緊急度が高い内容に関してはSlackで質問・調査依頼をお願いしています)
質問リストの項目一覧
- No.
- ステータス
- スコープ
- 質問者
- 質問日
- タイトル
- 質問内容
- 証跡(あれば)
- 回答者
- 回答日
- 回答内容
- 備考
質問リストのテンプレートです。
タイトル・質問内容設定の注意点
せっかく質問リストを活用しているのにSlackで再度確認や補足説明してしまうと最大限の効果を得ることが出来なくなってしまうため、タイトルの欄はパッと見でどういう用件なのか分かるように記載する、質問内容はできるだけ細かく記載するように心がけています。
文字だけでは伝えにくいときは画面キャプチャーを添付するなど、なるべくリスト内で完結するようにしています。
実際の活用事例
プロジェクトでQA実施時に使用したときの質問リストです。
日時指定チケットのプロジェクトでは約60件ほどの項目が出ました。ざっくりの内訳としては、約60%が不具合、約40%が仕様確認でした。
No.23の内容は、非常にレアなパターンにおいて発生したテスト結果についての質問で、想定と違う結果が出ており、実装として考慮が漏れている可能性がある事象を発見できて開発に連携できました。
良かったこと・改善点
このように質問リストを活用することで、QAチーム内でも質問する前に既に記載されている内容に目を通し重複した質問を避けることができたり、インプットが漏れていた部分に気づくことができたりすることができるため、事例紹介のプロジェクトは規模が大きいものでしたが、スムーズに進めることができました。
上記プロジェクトでは明らかなバグ以外の事象は一旦質問リストに記載するやり方でトライしてみましたが、急ぎのものも含めて記載していたので回答が後回しになってしまい、テスト実施のタイミングで支障が出てしまうなどの問題がありました。 急ぎで回答が欲しいときは記載後にSlackで連絡、後日でも問題ないものは進捗報告時やデイリーのときに確認依頼をするなどで進めるとお互い負担にならず進めることができると思います。
まとめ
上記質問リストを活用することで開発とQA間でのコミュニケーションコストを減らし、生産性を高めるツールとしては有効だと感じました。テスト終了時にはステータスがすべて”完了”になっていることを確認するフローとなっているため、抜け漏れもなくなり品質向上に役立てることができています。
様々なプロジェクトで活用し、ブラッシュアップを続けてきましたが記載する工数・回答を追いかける工数が項目数分発生するため、もう少し時間をかけずに実現できないかなど課題に感じていることがたくさんあるので、チーム内外と議論しながら改善を続けていきたいと思っています。
最後に
アソビュー!では上記の開発プロセスを経て多くのリリースを実現しながら、プロダクトの仮説検証を実施しています。自分から取りにさえ行けばプロダクトの指標となっているデータも確認できる環境ですので、自社プロダクト開発に興味がある方はぜひ一度お話しましょう。