目指すのは「ビジネス側とエンジニア側」という分断のないデータドリブン組織。DATA Saberに挑戦して骨太の知識を学んだ話

アソビューCPOの横峯です。

アソビューではデータを活用して事業の意思決定に活かしています。

それをより加速させるために、希望者を募りTableauユーザーに向けた無償学習プログラム『DATA Saber』へ挑戦しました。

挑戦者はCPO(私)、カンパニーCOO,マーケ分析担当、営業企画、事業企画、データ基盤エンジニアリーダー。

「ビジネス側とエンジニア側」という、一般的には分断されることの多い両方のメンバーが一緒になってデータを扱うことの意義やTableauの使い方、取り組むスタンスなどを学んだのでその話を共有させていただければと思います。

アソビューの事業モデルとデータ

弊社は「生きるに、遊びを。」というミッションのもと、遊びに特化したプラットフォームを中心に複数領域でサービスを展開しています。

サービスの全体像

すべてのプラットフォームでの遊びに関する顧客の行動データが溜まっていく仕組みになっています。

特にゲスト(遊びに行く人)に直接アプローチするアソビュー!ではこのデータを活用して顧客を深く理解しサービスを展開することをとても重視しています。

markezine.jp

この記事でも紹介させて頂いてる通り、顧客をN=1で徹底的に深掘って理解し、それをベースに仮説を立ててマーケティングの施策も営業の開拓先もプロダクト開発も日々変化させ続けています。

データ活用までの道のりとTableau

データをしっかり活用していくためにデータマートを再構築し、BIツールとしてTableauを導入しました。

既存でもいくつかBIツールがある状態ではありましたが、実際の分析はそのツールからデータを落としたあとエクセル、スプレッドシートで行っていました。 そのためデータはリアルタイムでは更新できず、作った分析から得られる示唆が一時的になり再度分析するためにまた同じだけの工数をかける必要がありました。

深くデータ(顧客)を理解し、施策に活かすためにTableauを導入し、複数人でより深いInsightを得られる状況を目指しました。

Tableauを少しずつ使っていくうち、より深くデータを活用しそれを社内にすばやく、わかりやすく展開することができれば、さらなるデータドリブン化、それによる事業成長を実現できるのではと思い始めました。

そこで出会ったのがTableau、データ活用を学ぶプログラム『DATA Saber』です。

DATA Saber

もともとMaster KTさんが開催されていたDATA Saber Boot Campを卒業した者に与えられた称号です。 DATA Saber認定制度は8回にわたるBoot Campの終了後、その意志を継ぐ卒業生105名のDATA Saberの手により作り上げられた独自の認定プログラム。 2023年6月現在、DATA Saberと認定されている方は1387名にまで増えています。

三ヶ月以内に全10回の試験とコミュニティ活動、それを終えたあと最終試験に合格してDATA Saberとして認定されます。

内容は非常に濃く、すぐに実際の現場で活かせるものがとても多いです。

  • Tableauの使い方を実際にビジネスの現場で起きる問いをベースに学ぶもの

顧客別の購入間隔の平均(初回購入~最終購入の月数÷購入回数)ごとの顧客数と売上を見てください。売上がもっとも高い購入間隔を目標の購入間隔としたとき、現在最も人数の多い購入間隔のメンバーに対し、何か月間隔を縮めるような施策を打てばよいですか?

  • データを社内に展開するものとしての心構えを学ぶもの

ファイル形式のスプレッドシートでデータに関するレポートを作成したときに起こる問題点の内、Data Driven Cultureの浸透を阻害する要因となるものはどれですか

上司から「来週の会議資料、去年と同じレイアウトで資料作っておいて!(伝統の集計表で!)」と当然のように言われました。あなたならどうする?

すべての問題に対応する解説動画をKTさんがyoutubeで配信されているため、問題を問いたあと動画でMasterの技を学ぶことができます。 一本あたり3時間近い動画なのでかなり骨太に学べます。 これがすべて無料で展開されてるからすごい...

詳細はこちら datasaber.world

DATA Saberへの挑戦を経て

3月に社内一部メンバーに展開、弊社からは上述の6名、データ活用を支援頂いているDATALEさんから5名でTableau徹底入門の著書でもあるYusuke Sakai師匠に弟子入りし訓練を開始しました。

日々の業務をやりながら、業務外の時間で課題に挑戦していくことはかなり大変で時間の捻出に苦労しながら一つ一つクリアしていきました。

課題を一つクリアするたび、日々の業務で展開していた分析レポートを修正したくなったり、新たな分析軸を思いついて分析したくなったりもするためますます時間が足りなくなっていきます...

語り尽くせないくらいのドラマを生みながら7名がDATA Saberとして新たに活動していくことになりました。 僕自身も「DATA Insight Voyager」という二つ名をつけ、「データを通して世界を理解し、それを人に正しく伝える努力を怠らず、人の心を動かし、行動を促す」ことを体現していこうと思ってます。 弟子入りしたい人いたらお声がけください。

プログラムを経たメンバーから出てくる日々のアウトプットは間違いなく、見やすく示唆にとんだものが増えていると思います。 過酷な試練を乗り越えたからこそ出せるアウトプットが日々の業務、事業にさっそく活かされていると強く感じています。

ビジネス側とエンジニア側

今回このプログラムに弊社からデータ基盤エンジニアも挑戦し、見事DATA Saberになっています。 データを活用する領域にあるBIがメインのプログラムにエンジニアが挑戦することはめずらしいかもしれません。

ただ、当たり前ですがデータを活用することにデータを収集することは必須です。 データを収集するにはTaskが必要です。

ビジュアル分析のサイクル - Tableau

データ基盤を担うエンジニアがTaskを深く理解、そのあとのViz化してアクションにつなげるところまでをイメージできるかどうかは、実際に活用しやすい状態になるかどうかに大きく影響すると思っています。

どんなサービスでも使う人のことを理解しないで開発が進むと、結局使われなくなりますよね。 それを一番活用する人のことを理解していること、その先の実際のゲストを理解していることがより使われる基盤を作っていく上で重要なポイントだと思います。

ぼくは「ビジネス側とエンジニア側」という言葉は好きではありません。

一緒に顧客を見てサービスをよくしていく仲間を分断するような言葉に聞こえるからです。

asoviewでは「For You」というバリューを掲げ、どんな職種であろうともすべての価値判断基準は顧客起点であるべきという文化が浸透しています。

今回データ基盤エンジニアがこのプログラムに挑戦してくれたのはまさにこの「For you」を体現してくれたと思っています。 今後彼を中心としたデータ基盤チームがアソビューのデータドリブン文化をリードしていってくれるのをとても楽しみにしています。

今後

社内にData Saberを複数抱え、データ基盤も整いつつある状況にあると思っています。

これからがまさに勝負。

持てる力をすべて発揮して、ユーザーに価値を還元していくときです。

データの力を活用し顧客を徹底的に理解した上で、「生きるに、遊びを。」を実現すべく様々な施策に活かしていきたいと思っています。

データを思いっきり活用したい人、データドリブン文化を広めたい人、事業に直結するデータエンジニアリングしたい人Welcomeです! カジュアル面談もやっておりますので、ぜひお気軽にエントリーください。

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